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解散・休廃業384件最多/東商リサーチ 県内20年、今後増加も/コロナで「意欲喪失」

 産業別では「サービス業・他」が前年比6・58%増の162件で最多となった。コロナ感染防止のために接触が制限され、サービスの提供ができなくなったことが背景にあるとみられる。建設業が前年比27・91%増の55件で、増加率が最も高かった。新設住宅着工戸数の減少など民間需要の後退が響いた。

 このほか、建築設計などの土木建築サービスを含む「専門・技術サービス業」が46件、医療・福祉が24件、飲食業が15件、宿泊業が7件などだった。

 業歴別の構成比では、設立10年未満が44・13%で、同社は「競争激化から厳しい状態に陥り、コロナ禍で事業継続を断念する割合が高くなった」と分析した。

 20年の県内企業の倒産件数(負債総額1千万円以上、東京商工リサーチ調べ)は、前年比32・0%減の34件で過去最少だった。政府の金融支援策などの効果で倒産の発生を持ちこたえている一方で、多額の負債を抱える前に事業を畳む休廃業や解散が増えているとみられる。

 今後について、東京商工リサーチ沖縄支店は、感染症の影響の長期化によって「『あきらめ型』の休廃業、解散が増加する可能性がある」との見通しを示した。

 東京商工リサーチ沖縄支店が1日に発表した「休廃業・解散企業動向」によると、2020年の県内企業の休廃業や解散件数は前年比3・78%増の384件で、集計を開始した2000年以降で過去最多となった。新型コロナウイルスの感染拡大による影響や後継者不足などが、増加した要因とみられる。同社は「急激な業績悪化に陥り、先行きが見通せないまま経営者が事業継続の意欲を喪失したと考えられる」と分析した。

2021/02/02 琉球新報朝刊 5ページ 682文字

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