<新型コロナと沖縄>中小の相談が急増/よろず拠点、引継ぎ支援センター/20年 資金繰りや業態変更
新型コロナウイルスの影響による経営悪化などを受けて、中小企業・小規模事業所をサポートする県よろず支援拠点と県事業引継ぎ支援センターへの相談件数(4~11月)が、前年同期に比べて増加している。よろず支援拠点への相談件数は4~11月の8カ月間で7311件に上り、すでに19年度の年間相談件数6699件を上回った。コロナ関連の相談件数は計3760件で、全体の5割を占めた。
チーフコーディネーターの上地哲さんは「中小規模の事業者からの相談が急増している。年間で1万件を超えるだろう」と予想した。同支援拠点への相談課題の内訳は、19年には「売上拡大」が41%で最も多かったが、20年は「経営改善」が47%で最多となり、コロナ関連で資金繰りなどの経営改善相談が大幅増となった。6月以降は資金繰りのほか、業態変更や新規事業、転業、廃業などに関する相談も増えているという。
上地さんは「コロナ関連の相談は1日10件以上ある。売り上げが下がって、どうしていいか分からない人が多い。来年、資金が底をつく事業者もたくさん出てくるだろう。危機感を持っている」と懸念した。
県事業引継ぎ支援センターへの相談件数(4~11月)は、前年同期比9件増の121件となった。新規事業や周辺事業を展開するための譲り受け希望の相談件数は前年同期比21件増の75件に上り、相談内訳の統計を始めた15年度以降の過去最高を記録した。
譲り受け希望業種は、10月末時点で建設業と自動車整備やレンタカーなどサービス業がそれぞれ13件、飲食業と不動産業それぞれ6件などとなった。嶺井政之統括責任者は「コロナ禍で経営が厳しくなり、周辺事業などを積極的に展開したいと考える事業者が増えている。県内企業だけでなく、県外企業からの相談も受けた」と説明した。
2020/12/10 琉球新報朝刊 5ページ 750文字
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